良心的兵役拒否者を題材にした映画「名もなき生涯」

ウクライナで戦争が激化する中、今多くの国々で国防の強化について議論されています。
またそれと同時に、個人また団体としての、戦争支持・参加に関しても議論が繰り返されています。
戦争は常にありましたが、今回のウクライナ侵攻を通して多くの人々が、「自国で同じことが起きたらどうするか」と考えるようになりました。
もっと踏み込むと、ウクライナで起きたそれと同じように、自国の領土が脅かされ、「総動員令」が出された時「あなたは自国を守るために戦争に参加する」「日本を守るためにロシア人を殺す」でしょうか。
良心的兵役拒否
多くの国では「良心的兵役拒否」を権利として認めており、宗教や信条ゆえに戦争に参加しないという選択を認めています。
ではそうした権利が認められていない国で、「戦争参加を拒否する」ことはどんなことを意味するのでしょうか。
映画「名もなき生涯」は、そうした状況で「良心的兵役拒否」が自分や家族にとってどんなことを意味するのか、教えてくれています。
映画「名もなき生涯」
映画「名もなき生涯」は、第二次世界大戦中、ナチス政権下で兵役を拒否した農夫フランツ・イェーガーシュテッターの生涯を描いた作品。
ロシアでは、あるロシア正教会の聖職者が戦争に賛同しないことを公にし、大きな話題となりました。投獄を覚悟しているということでしたが、投獄や拷問、そして、命と引き換えになるとしても「罪のない人を自分は殺さない。」という信念を貫くのは並大抵のことではありません。
キリスト教は明らかに戦争や人殺しを非としてますが、映画の中で聖職者たちがどんな論法でフランツを(戦争に参加しヒトラーに忠誠を誓うよう)説得するかも注目です。